ドコモは空気読め

IT mediaより

新ドコモ宣言として掲げるビジョンは以下の4つだ。

ブランドを磨きなおし、お客さまとの絆を深めます。
お客さまの声をしっかり受け止め、その期待を上回る会社に変わります。
イノベーションを起こし続け、世界から高い評価を得られる企業を目指します。
活き活きとした人材で溢れ、同じ夢に向かってチャレンジし続ける集団となります

Docomo2.0では、携帯の機能を上げたり、CMでイメージ向上につとめたりと、とにかくブランドイメージを向上させる方向でドコモはがんばってきた。その結果が現在のMNPによる一人負けである。

現在の大多数のユーザが携帯に求めているのは、通話とメールだけ。あとは基本的におまけなんだよね。暇つぶしのWeb、ゲームとかワンセグFelicaなんて所詮おまけ。ほとんどの人には必要ない。そう考えれば、携帯に出せる金額なんて決まってる。5万でPCやPSPPS3が変えてしまうこの時代に、携帯なんかに5万円もだせるわけがない。高すぎる。どう考えても、携帯マニアのおもちゃだよ。

法人だって、同じ端末を購入するんだよ。法人向けにワンセグFelica、ゲームが必要か?そんなの俺が社長だったら絶対買わない。だって、仕事をさぼるおもちゃを買い与えるようなもんだもんね。

いままでの経験から、携帯の端末価格は半年したら、半額になることを客はわかっている。通信料は半年してもが下がらないことも、客はわかっている。だから、客は総合的にコストの低い他社に流れているわけだ。実に単純な構図だよね。

今までのドコモは、価格に対する認識が甘すぎる。給料が増えていた時代ならともかく、景気が良くても給料が増えないこの時代に価格で勝負しないというのは明らかに大多数のユーザを見ていない。客がMNPで期待しているのは、価格で競争することだ。総務省MNP導入のメリットとして価格を強調し、それをメディアが喧伝してきた。だからこそ、MNPで対象となる客は、価格で勝負しない企業には、興味がない。

邪道なイメージ戦略にだまされるほど客は馬鹿じゃない。他社が安いプランを出して、その半年後に同じプランを導入すれば、当然その半年の間に客はMNPを使っちゃう。価格を後追いしても、もう後の祭り。もう価格の高いイメージだけがドコモに残る。ますます、価格の高いイメージだけがドコモに残る。価格で競争をするなら、先に価格競争をしかけなきゃ意味がない。そんな単純なこともいままでのドコモはわかってなかったわけだ。

方向性を変える決断をした今こそ、ドコモは客の空気を読んで、客の声を聞いて、価格で勝負してほしい。安直にブランドイメージとかおまけとか、そんなところではなく、通話料、端末価格、通信料で勝負して欲しい。他社にはない魅力的な価格体系を導入して欲しい。

ドコモはもっとがんばれ。